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脅威の高まりに伴い、フィリピンが軍事力向上を推進

トム・アブケ(Tom Abke) 内部脅威および海を挟んでフィリピンに対する大国との継続的な領土紛争に直面している群島国家フィリピンは、その国防装備近代化計画第2弾に向けて着実に前進している。 1月17日、フィリピンのデルフィン・N・ロレンザーナ(Delfin N. Lorenzana)国防相は、2019年1月17日にマニラで開催されたフィリピン外国特派員協会の記者会見において、共産主義反乱、暴力的過激主義、南シナ海地域をめぐる中華人民共和国(中国)との紛争を主要安保課題として挙げた。 同発言からわずか10日後、テロリストにより爆撃されたスールー州ホロ町の教会で20人が死亡、112人が負傷した事件について、ロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)比大統領は、これはイスラム主義組織であるアブ・サヤフによる攻撃との見方を示している。 同大統領は、「フィリピンは引き続き競争力のバランスを巧みに取り、他国との連携を強化し、独立して国益を追求しながら慎重に行動することで、安定しており安全かつ幸福な未来を形成する必要がある」との考えを述べている。 同大統領が自国民に説明した明るい未来形成のために必要な取り組みの大部分とみなされる国防装備近代化計画「Horizon 2」は、「本年から2022年まで実施して、フィリピンの防御力を強化する」ために、3,000億ペソ(57億米ドル)を投入したフィリピン軍(AFP)近代化5ヵ年計画として2018年に国防省により承認されたもので、これによりAFPの3軍種に重要な資産が追加されることになる。 マニラに所在するデ・ラサール大学国際学部のレナート・クルス・デ・カストロ教授は、「この多額の財政支出により、フィリピン軍は牽引式榴弾砲、自走榴弾砲、複数のロケットシステム、地上機動車輌、さらには軽戦車さえも装備できるようになる」としながらも、「AFPはフィリピン海軍とフィリピン空軍に大型兵器を供給するために資金を割き、海軍はさらに2機のミサイルフリゲート、水陸両用強襲輸送車、対潜ヘリコプター、多目的艦、潜水艦を調達することになる」との考えを示している。...

新報告書、中国とロシアを最大のサイバー犯罪者と指摘

FORUMスタッフ ワシントンDCを拠点とするシンクタンクが最近発表した報告書によると、手口の巧妙化がますます進んでいる中華人民共和国(中国)とロシアのサイバー犯罪者は、2006年から2018年において世界で最も成功率の高いハッカーとされている。 戦略国際問題研究所(CSIS)の報告書には、ハッカーが新技術を採用し、闇市場やデジタル通貨を活用することから、サイバー犯罪により年間6,000億米ドルの損失が発生していると記されている。 中国とロシアはサイバー空間における最も活発な攻撃元となっている。 USニューズ&ワールド・レポート誌によると、カート・カスペルスキー研究所におけるグローバル調査分析チームのセキュリティ主幹研究員、バウムガルトナー(Kurt Baumgartner)は、「世界にはサイバー活動を発信し、その活動を引き付けるホットスポットがある。[これが] ますます成長を続けていることから、攻勢のサイバーセキュリティ対策に予算を割く国が増加している」と述べている。 2006年から2018年までの間に、中国はそれぞれ100万米ドル超の損失を引き起こした108件のサイバー事件に関与している。2018年12月だけでも、中国は4件の主要事件に関わっていると、報告書には記されている。たとえば、マリオット・インターナショナルの傘下、スターウッド部門の予約システムに発生した大規模なデータ侵害は中国のハッカーによるものと考えられると、2018年12月に米国政府捜査官が述べている。 ワシントン・ポスト紙によると、この侵害により5億人に上る利用者の個人情報と旅行関連情報が流失しており、ハッカーは中華人民共和国国家安全部とつながりがあると考えられると、米捜査官は語っている。 また2018年12月に米国は、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、英国と共同で、12ヵ国の企業の知的財産と企業秘密を標的としたサイバースパイ活動を組織したとして中国を非難している。これはキャンペーンに関与した中国人2人を訴追したとの発表と併せて各国が警戒を促したものである。 サイバー侵入においてロシアは第2位の加害者であると、報告書では述べられている。2006年以降、それぞれ100万米ドル以上の損失をもたらした98件の大規模サイバー事件の攻撃源であるとされるロシアは、チェコ保安・情報庁、ドイツ連邦議会、NATO、ウクライナ政府に対するハッキング行為でも非難を受けている。同報告書では、多数のサイバー攻撃を操作する国として、44件のイラン、38件の北朝鮮が挙げられている。 あるサイバー事件で、韓国の第三国定住制度を司る機関のデータベースにアクセスした北朝鮮ハッカーにより、脱北者1,000人近くの個人情報が流出したと、ガーディアン紙は報じている。...

日米、依然として強力な同盟を維持

FORUMスタッフ 在日米軍(USFJ)司令官を兼任する第5空軍の新任司令官、ケビン・ B・シュナイダー米空軍中将(写真参照)によると、強力な日米同盟を維持することがインド太平洋地域平和維持の鍵となる。 2019年2月上旬、東京近郊に所在する横田空軍基地のジェリー・マルティネス中将から指揮権を継承したシュナイダー中将は、日米同盟は「インド太平洋における安定と安保の礎石」であると語ったと、米空軍横田基地のウェブサイトが報じた。 第38代USFJ司令官に就任した同中将はまた、準備態勢と迅速な対応能力の重要性を強調している。 約5万4,000人から成る在日米軍を指揮する同中将は、「同地域の平和と安保に対する明白な脅威が存在することから、あらゆる脅威、危機、人道的災害に即座に対応するためには、最高レベルの準備態勢を維持する必要がある」 と述べている。 太平洋空軍司令官チャールズ・Q・ブラウン・ジュニア大将と共に今回の司令官交代式を執り行った米インド太平洋軍司令官フィリップ(フィル)・デービッドソン海軍大将は、ますます深化しつつある60余年の日米同盟の強さを強調し、「日米同盟の中核には、優れた陸軍軍人、海軍軍人、空軍軍人、海兵隊員、そして沿岸警備隊員が存在する」とした上で、「こうした要員は我々の利益を守り、その生活を維持するために、敵を抑止し、抑止が失敗した場合には戦闘して勝利する準備ができている」と話した。 過去9ヵ月間、米インド太平洋軍のデービッドソン司令官の下で参謀総長を務めたシュナイダー中将は、総飛行時間3,800時間および戦闘飛行時間530時間を超す最上級飛行士である。 司令官交代式において、シュナイダー中将は共同訓練の重要性を強調している。2019年2月4日から2月15日にかけて本州大阪の北東に位置する饗庭野演習場で、陸上自衛隊と米海兵隊による半年ごとの日米共同訓練「Forest Light」が開始された。同訓練は、日米同盟の戦術的な例を示すものである。相互運用性を高め、水陸併用戦能力を強化するため、12日間にわたって実施される同訓練には寒中鍛錬、都市戦訓練、航空移動訓練、狙撃訓練などが含まれている。 「日本については、私個人の心に特別な思い出が残っている。具体的には、長井町に住んでいた頃、村を駆け巡り、地元の観光地を訪ね、家族と一緒に旅行し、そして素晴らしい文化に触れた」と語ったシュナイダー中将は、父親が米海軍横須賀基地で将校を務めていた幼少時代、横須賀市長井町に家族と共に居住していたと、米空軍横田基地のウェブサイトには記されている。...

オーストラリア、中国が紛争海域における「不安」を高めていると発言

AP通信 2019年1月下旬、二重国籍の作家を突然拘束したした中華人民共和国(中国)に一矢報いる形で、オーストラリアのクリストファー・パイン(Christopher Pyne)国防相は国際法に従って南シナ海での緊張を緩和することを中国に要求した。 パイン国防相(写真参照)は、中国が紛争地域に建設してきた人工島は、「不安の増大」と「中国の戦略的意図に対する地域の信頼性の低下」につながると発言。 また、「反対に、国際法に従って南シナ海の紛争を解決すれば、すべての国の権利を尊重するという戦略的文化を支持し擁護する中国の意欲に対する信頼性が高まる」と付け加えている。 24ヵ国からの防衛代表者等が出席したシンガポールのフォーラムで講演した同国防相は、世界の商取引にとって極めて重要であり、魚類や潜在的な石油・ガスの埋蔵量が豊富な「国際水域」における多国間活動にオーストラリアは参加する意思があることを表明している。 全域の権利を主張する中国は、これら海域の比較的小規模な諸国と対抗している。オーストラリアは「中国を封じ込めることが目的ではない」としながらも、インド太平洋諸国が「経済的利益と統治権のいずれかを選択しなければならない状況に陥ること」を回避することを望んでいるとパイン国防相は説明している。 また、西側諸国と東側諸国が対立した冷戦時に比べて米国と中国の経済ははるかに相互依存しているため、両国間で高まっている対立姿勢は「完全な敵対という用語」で定義されるべきでも、新たな冷戦として特徴付けるべきでもないと付け加えている。 同国防相は、「中国の成長と繁栄を妨げても何の利益もなく、自身が知る限りにおいてこれを議題として掲げている国は存在しない」と語っている。 代わりに、世界で最も盛んな海上交通輸送路であり、人口の50%が存在するインド太平洋への関与をオーストラリアは拡大することを望んでいるのである。 海事能力を強化するために、同国は攻撃型潜水艦やフリゲートなどの軍艦に900億豪ドル(648億米ドル)を投資することを予定している。同国は2021年までに国防予算を国内総生産の2%以上に増やすことを望んでいると、パイン国防相は話している。 同国防相は、「明らかに米国の緊密な同盟国であるオーストラリアは、中国や米国と率直かつ正直に対話するという役割を担っている」としつつも、「当国が安保と繁栄のいずれかを選択しなければならないような立場に陥る必要はないと考えている。過去にそのような立場になったこともなく、将来的にもなるつもりはない」と述べている。...